ジャンパー膝について
ジャンパー膝とは、一般に膝蓋靭帯炎といわれているものです。バレーボールやバスケットボールのような跳躍系競技のスポーツ選手に多発することからジャンパー膝ともいわれています。
ジャンプやランニングといった膝を曲げる動作は主に大腿四頭筋の作用によっておこります。この大腿四頭筋は大腿前面から膝蓋骨に付着し、その後膝蓋靭帯となり最終的に脛骨前面(脛骨粗面)に付着します。大腿四頭筋は激しいジャンプやランニングの繰り返しにより、収縮し、腱の付着している脛骨粗面を強く牽引し負荷がかかります。負荷が繰り返しかかってくると靭帯や付着部に炎症がおこります。特に若年者(15歳~25歳位)の発症頻度が高く、30歳以上になると発症はまれである。
症状としては、膝蓋骨下端に局在する圧痛や運動時痛、腫脹を認めることもある。
鍼灸での治療法
一般的には保存療法が行われます。具体的には、ジャンプを頻回とする練習の中断あるいは制限をかけたり、入念なウォーミングアップ・クールダウン、大腿四頭筋のストレッチを行うことです。膝蓋靭帯部の疼痛が強い場合には、冷却を行ってくだい。
鍼でも同様に、ポイントは大腿四頭筋になります。特に大腿直筋の筋硬結部・筋緊張部、圧痛部位を探し、施術していきます。また、大腿部だけではなく、足部のアーチ低下や下腿のアライメント(内・外旋)も考慮し施術していきます。