シワ、しみ、たるみ
シワ、しみ、たるみについて
皮膚には肌理(キメ)という細かな凹凸があり、通常は肌理が規則正しくならんでいます。しかし、様々な原因により、肌理が不規則に並んだ状態がシワです。シワには小ジワと大ジワがあり、小ジワは外的要因(乾燥、摩擦、牽引、紫外線)の影響を大きく受け、大ジワは内的要因(長年の使用、筋の拘縮・短縮等)の影響が大きいのです。
シワの影響により下にある表皮の栄養を作る細胞が萎縮してしまい、表皮へ栄養がいかなくなってしまいます。栄養がいかなくなった表皮の細胞は次第に数が減り、表皮の厚みがなくなり、細胞のターンオーバーが遅ます。その結果、くすみになり、そしてシミになっていきます。
小シワの発生からの流れ
- 外的要因により肌理が不規則になる
- シワが出現
- シワの影響のより、シワの直下にある表皮の栄養を作る細胞の萎縮
- 表皮の栄養不足
- 表皮の細胞減少
- 皮膚が薄くなる
- ターンオーバーが遅れる
- くすみ出現
- シミになる
※ターンオーバー・・・細胞分裂を繰り返すことに表皮が新しい細胞へと置き換わる。置き換わる周期はおよそ3週間で、年齢を重ねるごとにその周期が長くなる。置き換えられた細胞は垢(あか)として剥離する。
大ジワの発生からの流れ
- 加齢や筋力低下した筋肉の代償により、筋肉の拘縮・短縮が起こる
- シワが出現
- 筋力低下に伴い、皮膚が他方向へ牽引される
- 筋力低下に伴い、脂肪組織を支えられなくなる
- 3と4の原因等により、たるみ出現
鍼灸での治療方法
通常、美容皮膚科では小ジワはピーリング、大ジワはボトックス注射やヒアルロン注射を行います。鍼灸では、ピーリングやボトックス注射の代わりに鍼を用い、まず、全身そして顔面部の血流改善を行います。血流がよくなれば、栄養がすみずみの細胞まで行きわたり、活性化します。つまり、鍼灸では、体の中からシワやシミを改善していきます。また、血流改善により、拘縮していた筋が緩んでいきます。
しかし、ものにより効果があらわれにくいものもあります。鍼灸治療では大ジワより小ジワの方が、より効果がはっきりわかります。シミについても年齢にもよりますが、時間がかかります。