習慣流産とは

妊娠はするが、流産・死産を繰り返して赤ちゃんができないことを不育症といいます。

流産が2回以上連続するものを反復流産、3回以上連続するものを習慣流産といいます。

一般的に自然流産(人口流産は除く)は、1回の妊娠あたり 約15%の頻度で発生すると言われています。

つまり、6~7人に1人は経験するということです。

また、妊娠したことのある女性の38%が経験しているので、流産自体が病的なことではありません。

理論上、反復流産が起こり得る可能性は2.25%、習慣流産においては0.34%です。

しかし、実際はもう少し頻度が高く、反復流産は4.2%、習慣流産は0.88%です。

流産自体はだれにでも起こり得るを前述しましたが、反復流産・習慣流産については何らかの原因がある可能性がありますので、病院での検査が必要になります。

流産には早期流産後期流産があります。

早期流産は5~12週、後期流産は12~22週でおこるもので、圧倒的に早期流産の頻度が多いです。

早期流産では胎児側後期流産では母体側に原因がある可能性があると言われています。

原 因
胎児側
(5~12週)
●胎児染色体異常
●転座
母体側
(12~22週)
●子宮奇形
●抗リン脂質抗体染色体異常
●内分泌異常
(甲状腺機能異常、糖尿病、
多嚢胞性卵巣症候群)

早期流産の原因で最も多いのは胎児染色体異常です。

卵子の質の低下により、染色体異常がおこります。

本来、染色体異常がおこっている受精卵は着床しないように母体側が排除します。なぜなら染色体異常を持って成長してしまい、なんらかの障害を持って生まれてしまうから、そうならないための仕組みになります。

しかし、子宮内膜での選択機能がうまく働かず、着床してしまうケースがあります。初めから染色体異常があるのに着床してしまうため、受精卵が成長するにつれて異常がはっきりわかるので、流産してしまいます。

つまり、原因不明とは言われていますが、卵子の状態が良くなれば妊娠するということです。

逆を言えば、子宮内膜での選択機能が弱い方は卵子の状態が良くなれば妊娠しやすいということになります。

週1回の鍼灸治療において、卵子の質が向上する可能性があります。